ファイルシステムを検査する(fsckコマンド)

First Edition 2004.5.9

Linuxでは、ディスクにデータを書き込む時など、いったんメモリのバッファに書きこみを行い、一定時間毎に syncコマンドによってディスクへ書きこみが行われます。
メモリからディスクへデータが書かれる前に、システムの停止(電源断など)等が発生した場合、ファイルシステムとしての 矛盾が生じてしまいます。
fsckコマンドはファイルシステムの整合性をチェックしてそれを修正するプログラムです。

ジャーナリングファイルシステムext3などの場合はfsckを行う必要はありません。
  1. 準備(対象:全て)(2004.5.9)
  2. fsckを実行する(対象:全て)(2004.5.9)

準備

fsckコマンドを実行する前に準備が必要です。以下の2つのうちのどちらかを行って下さい

■1.シングルユーザーモードに切替える

コンピュータを再起動し、シングルユーザーモードに切替えて下さい。
マルチユーザーモードだとチェック中に他のユーザーやプロセスによりディスクへ書きこみが行われてしまう 可能性があります。そうしてしまうと、ファイルシステムが破損する恐れがあります。

liloの選択画面が表示されている最中に、Ctrl+xを押す
起動したいラベルがlinuxだとして、以下のように入力します
# linux 1
とし、シングルユーザーモードに切替えてください

■2.チェックするファイルシステムをアンマウントする

ファイルシステムをアンマウントすれば安全にファイルシステムのチェックを行うことが出来ます。
# umount /dev/hda7

fsckを実行する

fsckコマンドによりファイルシステムの整合性をチェックします。 ルートになって作業します。
# fsck /dev/hda7
fsck 1.34 (25-Jul-2003)
e2fsck 1.34 (25-Jul-2003)
/dev/hda7 has been mounted 230 times without being checked, check forced.
Pass 1: Checking inodes, blocks, and sizes
\\\\\\ Pass 2: Checking directory structure
Pass 3: Checking directory connectivity
/lost+found not found.  Create? yes

Pass 4: Checking reference counts
Pass 5: Checking group summary information

/dev/hda7: ***** FILE SYSTEM WAS MODIFIED *****
/dev/hda7: 56101/6979584 files (3.1% non-contiguous), 7802065/13942404 blocks
上記の場合、ファイルシステムに不整合があったため、修復が行われています。
これはファイルが破損してしまっているわけではありませんので、安心して下さい。万が一破損したファイル が発生した場合、パーティーションのlost+foundというディレクトリに破損したファイルの断片が 格納されます。


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