フロッピーを使う

First Edition 2001.8.16

Linuxでフロッピーを使う場合、GUIツールが少ないので、コマンドラインからのやり方を覚えましょう。
フロッピーは大きく分けて二つの形式があります。Windowsで読み書きできる形式(fat形式)、Linuxのフォーマットで読み書き 出来る形式(ext2形式)です。
  1. フロッピーをフォーマットする(物理フォーマット)(対象Ver:全て)(2001.8.16)
  2. フロッピーをフォーマットする(論理フォーマット)(対象Ver:全て)(2001.8.16)
  3. フロッピーをマウントする(対象Ver:全て)(2001.8.16)
  4. フロッピーに書き込みをする(対象Ver:全て)(2001.8.16)
  5. mtoolsを使う(対象Ver:全て)(2001.8.16)

フロッピーをフォーマットする(物理フォーマット)

Windowsであれば、Aドライブを右クリックし、フォーマットを選び・・・となるわけですが、Linuxではこの様な GUIツールが少ないので、コマンドラインからの方法を覚えておきましょう。

フロッピーをフォーマットするには、物理フォーマットと論理フォーマット(ファイルシステム)の作成が必要です。

物理フォーマットを行うには、fdformatコマンドを使います。
$ fdformat /dev/fd0H1440
フロッピーをフォーマットするタイプは/dev/fd*として多数定義されています。Aドライブであれば/dev/fd0*、Bドライブであれば /dev/fd1*を使います。

フロッピーをフォーマットする(論理フォーマット)

次に論理フォーマットを行います。これはフロッピーディスク上にファイルシステムを作成することです。 Windowsでも読み書きできる形式とLinuxで読み書きできる形式があります。

Windowsで読み書きできる形式は、"-t msdos"でファイルシステムを指定し、最後にデバイスを指定します。
# mkfs -t msdos /dev/fd0H1440
Linuxで読み書きできる形式は、"-t ext2"でファイルシステムを指定し、最後にデバイスを指定します。
# mkfs -t ext2 /dev/fd0H1440

フロッピーをマウントする

フロッピーをマウントするには、ルートになって以下のようにします。
# mount -t vfat /dev/fd0H1440 /mnt/floppy
または
# mount -t ext2 /dev/fd0H1440 /mnt/floppy
一般ユーザーでマウント出来るようにするには、/etc/fstabに以下の1行を追加します。
/dev/fd0H1440                /mnt/floppy             auto    noauto,users    0 0
この様に記述しておけば、マウントは以下のように出来ます。
$ mount /mnt/floppy

フロッピーに書き込みをする

フロッピーディスクがfatフォーマットであれば、マウントしただけでフロッピーの読み書きが出来るようになります。

ext2フォーマットの場合はもう一段階作業が必要です。
フロッピーディスクにext2ファイルシステムを作成したときのユーザーはルートでしたね。 ということは、フロッピーディスク内のルートディレクトリ、カレントディレクトリ、 lost+fountディレクトリはオーナーとグループがrootになっているということになります。具体的に見てみましょう。
フロッピーをマウントし、フロッピーの中身(ここでの例は/mnt/floppy)を"ls -l"してみましょう。
$ ls -a
drwxr-xr-x    3 root     root       1024 Aug 16 23:00 ./
drwxr-xr-x    5 root     root       4096 Aug  7 22:58 ../
drwxr-xr-x    2 root     root      12288 Aug 16 22:42 lost+found/
これは、誰でも読み込みは出来るが、rootしか書き込みが出来ないと言うことを表しています。
私がやっている方法は、フロッピー内の全てのディレクトリのグループをfloppyにし、グループに書き込み権限を与え、ユーザーを floppyグループに追加します。以下に手順を示します。
# cd /mnt/floppy
# chgrp floppy .
# chgrp floppy ..
# chgrp floppy lost+found
# chmod 775 .
# chmod 775 ..
# chmod 775 lost+fount
# usermod -G floppy lucky
以上で、フロッピー内のディレクトリが全てfloppyグループに所属し、グループにも書き込み権限が与えられ、ユーザー lucky が フロッピーに書き込みできるようになりました。"ls -a"すると以下のようになります。
$ ls -a
drwxrwxr-x    3 root     floppy       1024 Aug 16 23:00 ./
drwxrwxr-x    5 root     floppy       4096 Aug  7 22:58 ../
drwxrwxr-x    2 root     floppy      12288 Aug 16 22:42 lost+found/
私はこの様な方法しか知りませんが、どなたかもっと良い方法、もしくはこうすべきという方法がありましたら、 お教え下さい。

mtoolsを使う

MS-DOSのコマンドになれ親しんだ人のために、mtoolsというコマンド群があります。これらは全て"m"が先頭に付くコマンド なので、mtoolsと呼ばれています。
フロッピーの論理フォーマットがfatの時のみ使用できます。
$ mdir a:                 フロッピーのファイルの一覧
$ mcopy file.txt a:       ファイル file.txt をフロッピーにコピー
$ mcopy a:file.txt .      フロッピー上の file.txtを読み込む
$ mdel a:file.txt         フロッピー上の file.txtを消去
$ mmd a:dir               フロッピー上にディレクトリ dirを作成
$ mcd a:dir               ディレクトリ dirに移る
$ mdeltree a:dir          ディレクトリ dirを消去
$ mformat a:              フロッピーの論理フォーマット(fat形式)
せっかくLinuxを使っているんだったら、Linuxのコマンドを覚えた方がいいと思いますが・・・


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