カーネルをアップグレードする(rpmファイルから)

First Edition 2001.10.2

カーネルをアップグレードする方法です。Vine Linuxのホームページで、 更新、障害情報にカーネルのアップデート情報があります。この新しいカーネルにアップグレードしましょう。
  1. カーネルをダウンロードする(対象:2.1.5、2.5)(2001.10.2)
  2. カーネルをインストールする(対象:2.1.5、2.5)(2001.10.2)
  3. liloを設定する(対象:2.1.5、2.5)(2001.10.2)
  4. 新しいカーネルの起動を確認する(対象:2.1.5、2.5)(2001.10.2)

カーネルをダウンロードする

カーネルをダウンロードします。カーネルは大きく8つに分かれています。

  1. カーネル本体(kernel-2.2.19-0vl0.20.i386.rpm)
  2. カーネルヘッダーソース(kernel-headers-2.2.19-0vl0.20.i386.rpm)
  3. インストールディスク用のカーネル(kernel-BOOT-2.2.19-0vl0.20.i386.rpm)
  4. カーネルソースのドキュメント(kernel-doc-2.2.19-0vl0.20.i386.rpm)
  5. iBCS2(インテルバイナリ互換)プログラムを実行できるプログラム(kernel-ibcs-2.2.19-0vl0.20.i386.rpm)
  6. PCMCIA 用カーネルモジュール、カーネルマネージャデーモン(kernel-pcmcia-cs-2.2.19-0vl0.20.i386.rpm)
  7. カーネルソースコード(kernel-source-2.2.19-0vl0.20.i386.rpm)
  8. カーネルユーティリティー(kernel-utils-2.2.19-0vl0.20.i386.rpm)
これらのうち、最低限必要なパッケージは

  • kernel-2.2.19-0vl0.20.i386.rpm
  • kernel-headers-2.2.19-0vl0.20.i386.rpm
です。ノートパソコンを使っている人は、
  • kernel-pcmcia-cs-2.2.19-0vl0.20.i386.rpm
もインストールしましょう。SMP(マルチプロセッサ)構成のマシンでは、kernel-2.2.19-0vl0.20.i386.rpmの代わりに

  • kernel-smp-2.2.19-0vl0.20.i386.rpm
をインストールします。
カーネルの再構築をやろうと思っている人は
  • kernel-source-2.2.19-0vl0.20.i386.rpm
もインストールします。

☆ rpmファイル名の中の"i386"とは何か?
この"i386"というのは、CPUの種類を指しています。i386が386用、i586がPentium用、i686がPentiumII以降用です。 それぞれのCPU用に最適化されています。機能的には差はありません。自分に合ったものをダウンロードしましょう。

カーネルをインストールする

Vine Linuxの更新情報ページにも書いてあるとおり、まず以下の4つのパッケージを ダウンロードし、アップグレードします。今回はカーネルのアップグレードの前にこれらのパッケージのアップグレードが必要ですが、 その他の時には、カーネルをアップグレードする際にこれらのパッケージを一緒にアップグレードする必要はない可能性があります。
カーネルをアップグレードする際には、カーネル以外に事前にアップグレードする必要があるパッケージがあるかもしれない
ということを覚えておいて下さい。(日本語変?)
# rpm -Uvh dev-2.7.18-3vl7.i386.rpm
# rpm -Uvh losetup-2.10r-0.6.xvl0.i386.rpm
# rpm -Uvh mount-2.10r-0.6.xvl0.i386.rpm
# rpm -Uvh nfs-utils-0.3.1-0.6.x.1vl0.i386.rpm
次にカーネルをインストールします。単にrpm -Uvhでアップグレードは出来ません。
シングルユーザーモードになり、全てのユーザーをログアウトさせる必要があるので、再起動して、シングルユーザーモードにした方が いいでしょう。
# rpm -ivh kernel-2.2.19-0vl0.20.i386.rpm
# rpm -ivh kernel-headers-2.2.19-0vl0.20.i386.rpm
# rpm -ivh kernel-source-2.2.19-0vl0.20.i386.rpm
依存関係でエラーが出るようであれば、--forceオプションを付けてインストールします。
# rpm -ivh --force kernel-2.2.19-0vl0.20.i386.rpm
# ・・・
# ・・・

liloを設定する

liloを設定します。新しくインストールしたカーネルで起動できるようにします。青い部分を変更、赤い部分を 追加します。

/etc/lilo.conf
boot=/dev/fd0
map=/boot/map
install=/boot/boot.b
prompt
timeout=50
message=/boot/message
append="apm=on hdb=ide-scsi max_scsi_luns=2"
default=linux

image=/boot/vmlinuz-2.2.18-0vl4.2
    label=linux-old
    initrd=/boot/initrd-2.2.18-0vl4.2.img
    read-only
    root=/dev/hda3
image=/boot/vmlinuz-2.2.19-0vl0.20
    label=linux-new
    read-only
    root=/dev/hda3


other=/dev/hda1
    label=dos

ファイルを修正後、liloを実行します。1行目が/dev/fd0となっているので、フロッピーに書き込むようになっています。 フロッピーからの起動が確認できたら、MBRに書き込みましょう。
# /sbin/lilo

新しいカーネルの起動を確認する

以下のようにして新しいカーネルの起動を確認しましょう。

起動する際に、liloのグラフィカルメニューが出ると思います。その中に”linux_new”というメニューがあるはずなので、 カーソルで選択し、起動します。起動したら、以下のコマンドにより、カーネルのバージョンを確認します。
$ uname -r
2.2.19-0vl0.20
この様に、新しいカーネルバージョンが表示されればOKです。しばらく運用してみて問題がなければ、liloをMBRに書き込んでも かまいません。


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